FINA
「FINA(Fluid-HMI Inspired by NAture)」は、ドライバーの身体、特にステアリングと直結する上肢に情報をマッピングすることで、「クルマが感じているであろう」環境情報をドライバーに周辺視として伝えることを目指すインターフェイス。 文字や数値の情報ではなく、外部の場(Field)の変化を反映し、身体感覚に直接訴えるように、風、雫、光、粒子、煙など自然界の現象にインスパイアされた要素で構成する有機的なリアルタイム映像が投影される。 映像という感覚的な言語を介した、車体と人間、双方の有機的なシンクロニシティは、ボディ・イメージ(自己の身体の空間的な像)の一部として車を認識し、車体のスケールやディメンションをより深いレベルで身体化することでもある。このアプローチにより、車幅を感覚的かつ効果的に習熟させたり、速度や操舵を誘導するといった実用的なシナリオも見えてくる。
トヨタIT開発センター + 慶應義塾大学脇田玲研究室
Design Project
<トヨタIT開発センター>
専門分野も国籍も多様な人材で構成され、日米の拠点を中心に、進展が著しいIT業界の動向を深く理解し、クルマにとって有用な技術や情報を探索し、逸早く見極めると共に、「外に開かれた」集団として、外部との連携も含め、クルマへの実用化に向けた新技術の開発や提案にも積極的に取り組んでいる。
<慶應義塾大学脇田研究室>
物理シミュレーションやCG技術を用いて、目の前にありながらも知覚することができない自然界の情報を可視化する研究を進めている。